むくみを引き起こすアレルギー

 花粉症やアトピーなどは、よく耳にするアレルギーの症状かと思います。アレルギーとは特定の抗原に対して免疫反応が過剰に起こることをいいますが、むくみを引き起こすアレルギーとして「蕁麻疹(じんましん)」があげられます。

アレルギーの分類

 アレルギーの分類では、「T型」「II型」「III型」「W型」と4つの型があります。一般的に私達の生活の中で認識されるアレルギーの症状は、すぐに症状が生じる「T型(即時型)」と、少し時間を置いてから症状が生じる「W型(遅延型)」がほとんどで、多くの場合でアレルギーというと「T型(即時型)」のことを指し蕁麻疹(じんましん)はこれにあたります。

T型(即時型)アレルギーの特徴

 原因となる物質が体内に侵入してから10分から1時間程度で症状が出始めるもので、蕁麻疹(じんましん)の他に、食物アレルギー、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーショックなどが代表的な疾患です。

 

 原因物質が免疫グロブリンE抗体を介して肥満細胞(マスト細胞ともいう)を活性化し、ヒスタミンなど様々な物質が放出され血管透過性を亢進し血管を拡張させます。これが花粉症においての鼻水や鼻詰まりにつながります。

 

 また原因物質に対する反応が激しく、全身性のものをアナフィラキシーと呼び、さらに急速な血圧低下によりショック状態になる症状をアナフィラキシーショックといいます。

蕁麻疹とむくみ

 蕁麻疹(じんましん)は、皮膚に症状が現れます。皮膚においては真皮のむくみを生じ「膨疹(ぼうしん)」と呼ばれる発疹ができます。膨疹は赤くかゆみを伴い、初めは小さな、赤く蚊にさされた様な状態だったものが、時間の経過とともに盛り上がりのある膨疹となり、全体に癒合して大きくなり、むくんだようになります。

接触蕁麻疹

 接触蕁麻疹とは、皮膚に接触した化学物質が皮膚や粘膜から浸透することで、接触した部分だけに膨疹ができる疾患です。

 

 しかし、合成繊維などに対してアレルギーを持っている方で、合成繊維の靴下をはいた場合、接触した部位だけではなく膝から下全体が赤くなり、痒みを伴うむくみが生じることがあります。そして接触蕁麻疹にはアレルギー性のものと、非アレルギー性のものがあります。

血管性浮腫

 蕁麻疹に似た症状で、アレルギーが原因で突発的に顔の口周辺や目の周辺がむくんだように腫れてしまう「血管性浮腫」などもあります。

 

 血管性浮腫は、急に、皮膚がはれる病態ですが、血管がはれるわけではなく、皮膚のどこにでも現れ多くの場合が「まぶた」や「口びる」「ほお」に多くみられます。

 

 血管性浮腫は、突然はれがあらわれて跡形なく消える点は、蕁麻疹と似ていますが、蕁麻疹は赤みやかゆみが強く数時間以内に急速に消えてしまいます。

 

 血管性浮腫は通常、赤みやかゆみはなく、はれがひくまでに通常 1〜3 日ぐらいかかかります。また、血管性浮腫は、しばしば、蕁麻疹と同時にみられることがあります。

好酸球増多を伴う血管性浮腫

 足が突発的にむくんでしまい、それが解消しない場合には「好酸球増多を伴う血管性浮腫」という疾患も疑われます。

 

 血管性浮腫や蕁麻疹を繰り返し、血液検査で「好酸球」という白血球の増加が認められた場合にこの疾患が疑われますが、むくみは足だけでなく腕にも生じます。

 

 また浮腫は指圧痕を残しません。好酸球はアレルギーの場合に増える細胞ですが、この疾患ではアレルギーの関与は少ないと考えられています。

 

スポンサード リンク 

アレルギーがむくみを引き起こす?関連ページ

 ”全身性浮腫”の種類と特徴
むくみは下肢、及び皮下組織が少ない部位にできやすく、特にむくみやすいのが足です。両足がむくむような場合はそのほとんどは全身性浮腫で、心臓、腎臓、肝臓、内分泌系の病気が占めています。 このページでは全身性浮腫の種類について解説します。
甲状腺の病気とむくみ
甲状腺の病気もむくみを引き起こす代表的なものです。甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症などについて解説します。
薬とむくみ
普段飲んでいる薬がむくみの原因になる事があります。薬の成分が血液を通じて全身をめぐり効果を発揮しますが、肝臓や腎臓などにも影響が及んでしまうため、薬の副作用でむくんでしまう事もあります。